感謝仏開眼法要 記念品輪島塗業者 「塗師屋傳兵衛」
能登半島地震による被害に対して義援金お届けのご報告
令和6年3月25日 石川県金沢市において、塗師屋傳兵衛 野口一幸社長ご家族に義援金をお届けすることが出来ました。
ご家族の皆様の命があって本当に良かったです。
「感謝仏開眼法要」でご参列頂いた皆様にお渡しさせて頂いた御匙は昔からお世話になっていました。『お祝いの時には必ず塗師屋傳兵衛さんにお世話になろう』と決めており、お渡しした方々から数多くの感謝の言葉を頂いたのは、良心的に御匙を納めてくださった野口社長ご家族のおかげ様です。
しかも、正月より塗師屋傳兵衛さんに義援金を送りたいと受付をしたところ、数多くの方々からお気持ちを頂戴いたしました。本当に皆さま有難うございました。
この場をお借りし厚く厚く御礼申し上げます。
今回、野口社長ご家族とお会い出来たのはお不動様のお導きであったとしか考えられない出来事がありました。住職自ら届けたいという思いがあり、雪深い北陸に行くには春の彼岸過ぎと決めておりました。2月より日程の調整をし彼岸明けの3月25日・26日に北陸に行こうと決めたのです。1月2日から塗師屋傳兵衛さんに電話をしても連絡がつかず、会社のメ-ルに送っても返信がありませんでした。その後も、事あるごとに私は電話をしますがつながりません。しかし、前日の3/24に奇跡的に野口社長の携帯電話とつながることが出来たのです。お話を聞くと、輪島の自宅は壊滅。道路が寸断されて孤立し、自衛隊のヘリで避難されたとのこと。
現在は、石川県金沢市に仮住まいし生活再建に向けて体制を整えているとの事。もし、3/24に電話が通じなければ、私は輪島に向かうつもりでした。お会い出来て本当に良かったです。
そして、驚いたことに私と野口社長ご家族と共通項がありました。それは太鼓です。
野口さんは御陣乗太鼓(ごじんじょだいこ)という塗師屋傳兵衛さんがある輪島市名船町に伝わる石川県無形文化財指定を受けている伝統ある祈りの太鼓の継承者であります。遠くは御神徳による導きにより、上杉勢から村を護り、地域を護り、加賀を護る勇壮な太鼓打ちなのです。そして尚、文化を継承し、伝統を守り、輪島を世界に発信しているのです。
私も日々夕方のお勤めでは太鼓を叩き、国家安穏(国の安泰)、寺門興隆(寺が隆盛し一人でも多くの方が救われるよう)、檀信徒安全(皆様の健康と安全)、そして諸願成就(皆様の願いが叶うよう)をお不動様に祈っております。
復興の道は決して楽ではないかと思いますが、必ず力になりたいという人間はおります。私もその一人です。大変な時には皆で支えあうのが人であります。
光明院での活動は小さなものではありますが、塗師屋傳兵衛さん、又は輪島塗の復興の一助になれればと考えております。皆様も引き続きご理解ご協力のほどお願い致します。
令和6年3月27日
光明院中興第一世住職
少僧正 荒井正道
御陣乗太鼓【オフィシャルサイト】 (gojinjodaiko.jp)
ご自宅は全壊し住むことが出来ません。現在の仮住まいから7~8時間かけて取り出せる家財道具を運び、最低限の生活ができるようにされたそうです。仕事場はまだ手が付けられない状態だそうです。
道路はところどころ損壊して車が通れません。
自宅の裏山が崩れ土砂が押し寄せましたが奇跡的に命は御無事でした。
輪島の海岸線 道路は土砂で寸断され道路の海側は隆起し地形が変わってしまっております。
写真提供 塗師屋傳兵衛 野口一幸様